市販の除菌ウェットティッシュは、どこでも使えるので便利ですね。
私もキッチンやテーブルの汚れの拭き取りに使っています。
ただ、除菌ウェットティッシュはどこでも売っていますが、殺菌ウェットティッシュは見たことがないですよね?
除菌と殺菌の違いは何でしょうか?
そこで今回は、除菌と殺菌の違い、ウェットティッシュ除菌効果はどれくらいあるのか、赤ちゃんがいても安心な除菌スプレーの作り方を紹介します。
除菌と殺菌の違いは?綺麗にしすぎも良くない?
まず、除菌と殺菌の違いから説明します。
除菌とは、増殖する菌を対象物から有効数減少させるという意味で、菌を殺すわけではありません。
洗剤や漂白剤などの雑貨品の表示に使われる言葉です。
一方、殺菌とは、菌を殺す・死滅させるという意味です。
医薬品医療機器等法の対象である消毒薬、薬用石けん、薬用ハンドソープや薬用歯磨きなどの表示に使われます。
ウェットティッシュは雑貨品ですから、除菌という表示になるのです。
次に、気になるウェットティッシュの除菌効果を見ていきます。
埼玉県の消費生活支援センターが除菌ウェットティッシュの商品比較テストを実施しました。
細菌の付着したテーブルをウェットティッシュで拭いた場合、アルコールタイプ、ノンアルコールタイプのいずれの除菌ウェットティッシュでも、1回の拭き取りで全ての細菌を除去することはできませんでした。
アルコールタイプの方が、ノンアルコールタイプより除菌効果が高い傾向にありますが、いずれの場合も3回目の拭き取りで大部分の細菌を除去できました。
1回の拭き取りで細菌数を減らすことはできますが、大部分の細菌を除去するには3回の拭き取りが必要だということが分かりますね。
ただ、「徹底的な除菌は子供には逆効果」と警鐘を鳴らすのが、感染免疫学の第一人者の藤田紘一郎先生です。
人間の身体には「常在菌」という菌がいて、有害な病原菌の侵入を防いでいます。
しかし、除菌をしすぎると、病原菌ばかりでなく、常在菌までも除去してしまうのです。
また、人間の腸内にいる菌の種類が多いほど、外から侵入してくる病原菌に対応できるようになる、つまり免疫力が高くなります。
人間は子供の頃に様々な菌を取り込んで腸内細菌の種類を増やしていきますが、その人の持つ腸内細菌の種類が決まってしまうのは、なんと1歳までです。
5歳位までは増やせるとされていますが、どちらにしても子供の頃に除菌をしすぎると、身体に取り込める菌が減ってしまうということです。
除菌を頑張りすぎるのは、子供の健康にマイナスになるのですね。
ここで、除菌のしすぎが良くないという事例を挙げておきましょう。
1996年に大阪・堺市で起きた病原性大腸菌O157の集団感染で、重篤な症状になった10%の子供は、超清潔志向の家庭で神経質に育てられた子供だったことが分かりました。
清潔に育てすぎて、腸内細菌の種類が少なく、免疫力が低かったとされているのです。
除菌スプレーを作る!赤ちゃんがいても安心して使える手作りスプレー
次に、除菌スプレーの作り方を紹介します。
赤ちゃんがいても安心して使える除菌スプレーですよ。
手作りスプレーの良さは何と言っても、成分がしっかり分かることです。
値段がびっくりするほどリーズナブルなのも嬉しいですね。
・除菌スプレーの作り方 その1
1.ガラス製かポリエチレン製のスプレーボトルに無水エタノールを10 ml入れます。
エタノールはプラスチックを溶かす性質を持っているので、100均で売っているスプレーボトルは使えない場合が多いです。
2.お好みのアロマオイル(精油)を10~20滴たらします。
3.ボトルをよく振って混ぜ合わせます。
4.精製水100mlを入れます。
・除菌スプレーの作り方 その2
1.スプレーボトルに精製水100mlを入れます。
2.クエン酸を小さじ半分いれます。
3.お好みのアロマオイル(精油)を1~2滴たらします。
4.ボトルをよく振って混ぜ合わせます。
もっと簡単に作りたい場合は、ガラス製かポリエチレン製のスプレーボトルに、消毒用エタノール4:精製水6の割合で入れて、混ぜ合わせる方法をおすすめします。
尚、除菌スプレーに加える水は水道水でもいいですが、日持ちがせず数日で使い切る必要があります。
長持ちさせたい時は、精製水を使うようにしましょう。
まとめ
今回は、除菌ウェットティッシュと除菌スプレーの作り方を紹介しました。
除菌は、しすぎても、しなさすぎてもダメなんですね。
お子さんの健康を考えつつ、ほどほどの除菌を心がけましょうね。