冷え性に悩む女性は多いですね。
私も寒い季節は、手の冷えに悩まされています。
冷え性は、体温を調節する機能がうまく働いていないことや、手先や足先の血液の循環が良くないことが原因です。
このような冷え性は、不妊と関係しているのでしょうか?
実は、冷え性と不妊の直接的な関係ははっきり分かっていないのが実情です。
従って、医師の見解も分かれています。
体が冷える自覚症状がある患者さんを検査しても、ほとんどの場合、異常が認められません。
西洋医学には「冷え性」という病名はありません。
一方、東洋医学では、冷え性を病気になる以前の「未病」として捉えています。
冷え性と不妊の因果関係は分かっていませんが、「冷え性は万病の元」と言われるように、体に不調が生じ、病気を引き起こすこともあるのです。
不妊治療をするにあたり、冷え性を改善して、身体の不調を防ぐことは大切なことです。
そこで今回は、身体の内側から変える冷え性の改善方法、ストレッチや即効性のある冷え性改善方法を紹介します。
身体の内側から変える冷え性改善方法
まず、冷え性の改善方法を紹介する前に、貴方が冷え性であるかどうかのチェックをしてみましょう。
以下の項目が3つ以上当てはまる方は、冷え性の対策が必要です。
・平熱が36℃に満たない
・手足は冷たいが、上半身がほてる
・むくみや便秘になりやすい
・肩こり、腰痛、頭痛、生理痛がある
・冷たい飲み物や食べ物を好む
・湯ぶねよりシャワーが好き
チェック結果はいかがでしたでしょうか?
「全部当てはまってしまった・・・」とお嘆きの貴方。
でも、大丈夫です!
ここからは、そんな貴方のために、身体の内側から変える冷え性の改善方法を紹介しましょう。
カイロなどで一時的に身体を温めることはできますが、冷え性を根本的に治すのならば、身体の内側から改善する必要があるのです。
1 食事
身体を内側から温めて冷え性を改善するには、身体を温める食べ物を摂ることです。
漢方では、身体を温める食べ物を「陽性」、逆に冷やす食べ物を「陰性」と呼びます。
では、身体を温める「陽性」の食べ物にはどんなものがあるでしょうか?
それは、
・土の中で育つもの
・寒い地域や季節に採れるもの
・黒や暖色系の色をしているもの
です。
具体的に言いますと、
・野菜
根菜類(玉ねぎ、れんこん、ごぼう、人参、山芋)、生姜(加熱したもの)、ねぎ、にら、にんにく、かぼちゃなど
・果物
りんご、ぶどう、さくらんぼ、プルーン、みかんの皮・袋・白いスジ(*)など
(*)みかんの皮・袋・白いスジに多く含まれる「ヘスペリジン」は、血管を拡張させて血流を良くし、身体を温める効果があります。
・調味料
粗塩、しょう油、みそ、はちみつなど
・その他
栗、黒ごま、唐辛子、あずき、黒豆など
です。
この中で注意していただきたいのが、生姜です。
実は、長時間身体を芯からあたためる「ショウガオール」という成分は、加熱した生姜に多く含まれます。
生の生姜には、「ジンゲロール」という発汗を促して体を冷やす成分が多く含まれています。
「ジンゲロール」は手足の表面を一時的に温める効果はありますが、すぐに身体が冷えてしまいます。
温め効果を期待して生姜を食べる際は、加熱をすることを忘れないでくださいね。
2 運動
人間の筋肉は、それ自体の運動によって熱を生み出すことができます。
従って、筋肉量の少ない人の方が、冷え性の傾向が強いとされています。
筋トレ、スクワットやウォーキングは、筋肉量を増やし、体温を上げて内側から身体を温める効果が期待できます。
通勤時間を使って手軽にできるのはウォーキングですね。
エスカレーターの代わりに階段を使うことや、歩幅を大きくして早足で歩くことを心がけてください。
3 お風呂
熱めの湯ぶねにさっと入るだけでは、身体の内側までは十分に温まらず、湯冷めしやすくなります。
38℃~40℃くらいの湯ぶねに、ゆっくりと時間をかけて浸かるようにしましょう。
血行を促進する炭酸系や薬用の入浴剤を入れると、より効果的です。
4 お灸
お灸は、高齢者が使うイメージがありますが、火を使わないお灸もあり、最近は若者にも人気です。
お灸にはツボを温めることで、身体の血流を良くし、体調を整える効果があります。
体調がすぐれないときこそやりたい冷え性を改善させるストレッチ
NHKのテレビ番組、「ためしてガッテン!」は、冷え性改善に「血管伸ばし」のストレッチを推奨しています。
冷え性の人は、普通の人よりも血管が硬い、つまり老化していることが分かってきました。
「血管伸ばし」は、ストレッチをして血管を柔らかくすれば冷え性が改善するのではないかという素朴な疑問から生まれました。
この番組では、実際に冷え性の方に「血管伸ばし」を3週間試してもらいました。
結果は、何と全員の冷え性が改善、手足がポカポカになり、さらに血管も若返ったのです。
ここからは、この「血管伸ばし」を紹介します。
5つのポーズを左右30秒ずつ、1日2回、朝晩に実施します。
呼吸を止めず、痛みを感じない範囲で行ってください。
・太ももの血管伸ばし
1 正座の姿勢から両手を前について、片足を後ろに伸ばします。
2 腰を曲げないで、顔は正面を向いて、太ももの付け根をストレッチします。
・ひざの血管伸ばし
1 両手で片側のひざを抑えます。
2 反対側の足をゆっくり曲げながら腰を引いて、ひざの裏をストレッチします。
・ふくらはぎの血管伸ばし
1 正座の姿勢から、片足を立てます。
2 両手をひざの上に置き、反対側の足を軽く開きます。
3 胸を太ももにつけるように身体を前に傾けます。
・太ももとすねの血管伸ばし
1 正座の姿勢から両手を後ろについて、片足を前に伸ばします。
2 反対側の足のかかとをお尻につけます。
・太ももの裏側の血管伸ばし
1 仰向けの姿勢から、片足を両手で抱えます。
2 太ももをお腹に近づけます。
即効性のある冷え性改善方法
冷え切っている身体を今すぐ温めたい。
こんなこともありますよね。
ここでは、今すぐ身体を温める即効性のある冷え性改善方法をお伝えします。
1 白湯を飲む
1杯の白湯を飲むと、すぐに身体の芯から温まります。
私も白湯を飲むことがありますが、温め効果抜群です。
とても簡単な方法なのでおすすめです。
その他、温かいカップスープやインスタント味噌汁も良いでしょう。
2 手湯
洗面器などに40℃前後のお湯を入れて、手を5分~10分ほど浸します。
手がじわっと温まります。
3 手のグーパー運動
手をグーパーするだけです。
血流が良くなって、手が温まってきます。
いつでも、どこでもできる簡単な方法ですね。
まとめ
冷え性を根本的に治すのならば、身体の内側から改善する必要があります。
まずは、身体を内側から変えるために、食事や運動の工夫をしましょう。
尚、今回ご紹介した方法を実行しても、冷え性の改善が見られない場合は、病気の可能性もありますので、医師の診察を受けることをおすすめします。