鰻と梅干の食べ合わせは悪いという人がいます。
しかし、それは昔のお話です。
実際は逆で、むしろ相性の良い食べ合わせなんです!
食べ合わせは古くから伝えられているものが多いですが、科学的根拠のないものもあれば、医学的に正しいものもあります。
今回は、スイカと天ぷらなど有名なものを中心に、色々な食べ合わせについて紹介します。
そもそも食べ合わせの良い悪いって守るべき?
日本に古くから伝えられている食べ合わせは、元々は中国から伝わったもので、一般に消化に悪いとされているものです。
食べ合わせの良い悪いには、科学的に根拠のあるものとないものがあります。
科学的に根拠のある食べ合わせは、避けた方が良いとされています。
まずは、科学的に根拠のない食べ合わせを紹介します。
1.鰻と梅干
あなたが気になっている組み合わせですね。
冒頭でお伝えしたように、実は相性の良い組み合わせです。
梅干しの酸味が脂分の多い鰻の消化を助けてくれます。
では、なぜ食べ合わせが悪いと言われるのでしょうか?
それは、
①鰻の脂分と梅干の酸味が刺激し合い、消化不良を起こす
②梅干しの酸味で食欲が増進し、高価な鰻を食べ過ぎないようにというぜいたくへの戒め
と考えられています。
2.おこわとフグ
高級食材の食べ過ぎ防止という観点から、食べ合わせが悪いとされてきました。
現在でも、ぜいたくの極みとして避けられることが多いです。
食べ合わせの悪い組み合わせ!牛乳とアレ一緒に食べてない?
ここでは、医学的に正しい食べ合わせの悪い組み合わせを紹介します。
1.牛乳とココア
ミルクココアは美味しいですよね。
私も大好きです。
でも、栄養面での組み合わせは良くありません。
ココアに含まれる食物繊維が、牛乳に含まれているカルシウムの吸収を妨げてしまいます。
同じように、牛乳と食物繊維が豊富なきなこの組み合わせも避けた方が良いです。
カルシウム効果を期待するのであれば、牛乳は単独で飲んだ方が良さそうですね。
私も、最近は牛乳を単独で飲むようにしています。
2.スイカと天ぷら
スイカは水分が多い果物で一度に大量に食べると、消化に関係する胃液を薄めてしまうことがあります。
一方、天ぷらは油分が多く、消化に時間がかかります。
消化機能を低下させやすいスイカと、消化に負担がかかる天ぷらの組み合わせなので、食べ合わせが悪いとされてきたのでしょう。
確かに胃腸の弱い方には、おすすめできない食べ合わせです。
ただ、胃腸の丈夫な方でしたら、食べ過ぎなければ問題はないです。
3.スイカとビール
夏の風物詩ですが、危険な組み合わせです。
どちらも利尿作用があり、ビールの摂取が多量になると、急性アルコール中毒を起こす恐れがあります。
水分を摂っているつもりでも、気づかないうちに脱水症状になり、水泳や入浴の前では水死の危険性さえあるのです。
怖いですね。
4.大根おろしと人参おろし
いわゆる「もみじおろし」ですね。
人参には、アスコルビナーゼというビタミンC酸化酵素が含まれています。
アスコルビナーゼを含む食品と大根などのビタミンCを含む食品を一緒に食べると、ビタミンCが破壊されてしまいます。
この酵素は、刻んだり、すりおろしたりすると、ビタミンCを破壊する働きがアップしてしまいます。
もみじおろしでは、大根のビタミンCが期待できないということです。
ただ、アスコルビナーゼは「酢」に弱いので、もみじおろしにポン酢をかければ大根のビタミンCが破壊されずにすみます。
栄養面では、ビタミンCが壊れたとしても、もみじおろしにはニンジンのカロテンが含まれているので、避けるべきほどの組み合わせではないですね。
まとめ
食べ合わせには、科学的根拠のあるものとないものがあることをお伝えしてきました。
せっかく食べ物を摂るのですから、栄養効果を最大限に引き出し、体に良い食べ方をしたいですね。
また、いくら体に良い食べ合わせだとしても、食べ過ぎは消化不良を起こしますから、禁物ですよ。